日本の少子化が進行する中、一方で在住外国人の数は247万人(2017年6月末時点、法務省在留外国人統計)と、2015年以降過去最多の人数を毎年更新しています。その国籍も、中国、韓国・朝鮮に次いで多かった(2008年時点)日系人を主とするブラジルを、フィリピン及び急増するベトナムが超えており、近年ネパールも急増しています。またイスラム圏の国からの在住者も増えています。このように、日本の少子化が進む一方で在住外国人の数と構成比率が上昇しており、またその構成内容も変化しているなど多様な様相を呈しているといえます。
これとともに外国人との共生を目指す多文化共生の活動も広がりを見せてきました。従来、多文化共生の活動は日本人から外国人に働きかけることを主に今までなされており、それは今後も続くものですが、一方で、在住外国人の日本における位置づけが、上述のように量的及び質的に進展している状況を鑑みると、次の段階に入りつつあるのではないかと考えます。それは、外国人の方から日本人に積極的に働きかけるということであろうと考えます。日本社会で従来受け身であった在住外国人が、積極的に自ら日本人に働きかけることができるようになることで、より対等な関係が構築され、外国人の持つ多様性が共生を通して日本社会の新たな活力源となるのではないでしょうか。このような新たな多文化共生作りを私たちは目指したいと思います。
「Gコミュニティ」は、群馬県において、日本人に積極的に働きかける外国人が育ち・増えるよう、また、そのための日本人と外国人の接点を作り・増やすよう活動します。そして、生きがい、やりがいのある地域を日本人と外国人が共に生きる中で育んでいきます。
具体的には、10年先、20年先の私たちの地域を考えた場合、これから成長していく外国人の子どもが将来の選択肢を広げられるよう、教育支援で後押しすることを活動の基本にします。合わせて、自身が積極的に日本人及び日本社会に関わっていけるような外国人の保護者と子どもが育ち、地域に増える事を後押しします。
これらの活動を通して、支援者、外国人の保護者、外国人の子ども、行政、教育委員会、学校、大学、企業、支援団体、地域の人々などの間のつながりを地域に作ります。また、そのつながりから新たな活動が生まれる後押しをします。
これにより、地域の一人一人のやりがい、生きがいが生まれ、日本人と外国人が共に住みがいのある地域づくりを目指します。
ちなみに、上記趣旨を表す法人名称は、群馬(Gunma)の「G」でありグローバル(Global)の「G」であるという意味を込め、「Gコミュニティ」としました。