みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をポルトガル語でお伝えしています。今回が第107回です。
今回は、日本の小中学校の制度と学校生活についてお話します。
ブラジルでは義務教育は6才から15才の9年間で、ペルーでは就学前の1年間を含めて5才から17才の12年間です。日本では、6才から15才の9年間で、小学校6年間と中学校3年間です。また、学年度は、ブラジルは2月から12月、ペルーは3月から翌年2月ですが、日本は4月から翌年3月です。
日本では、親は子どもに教育を受けさせる義務があることが憲法に規定されています。憲法は日本国民が対象なので、外国人の親には義務はありませんが、一方で、国連の子どもの権利条約では、子どもは教育を受ける権利があると規定されています。日本もその条約を批准しているので、外国人の子どもは日本の小学校と中学校で教育を受ける権利があるので、入学できます。
また、ブラジルやペルーでは義務教育でも落第がありますが、日本では義務教育では落第はありません。日本語が十分できなくて学校の勉強の理解に苦労する外国人の子どもは多いです。伊勢崎市、太田市、大泉町では、外国人生徒の多い学校には日本語教室がありますので、親は自分の子どもの日本語力について学校とよく相談しましょう。
ブラジルやペルーでは、親が子どもの学校の送迎をすることが多いですが、日本の小学校では子どもたちが集団で登下校をします。また、ブラジルやペルーは日本と夏の季節が反対ですし、学年が終わってから夏休みになるので宿題がありません。日本は学年の途中で夏休みなので、宿題が多く出ます。宿題が多いので、初めての夏休みはびっくりしますね。
授業参観や家庭訪問は、ブラジルやペルーにはありません。ブラジルでは、子どもが学校で問題を起こしたときに、親が学校に呼ばれたり先生が家庭に来たりします。一方、日本では1年間に何回か定期的に授業参観や家庭訪問があります。学校と親が協力して子どもの教育をしようという考えです。
日本の学校の制度や学校生活は、ブラジルやペルーと違うことがいろいろとあります。小さな違いでも知らないと誤解を招いて深刻な問題になることもあります。親が日本の学校のことを知ることは子どもの気持ちのサポートにもなります。
いろいろと困ったことについては、群馬県の「ぐんま外国人総合ワンストップセンター」(電話027-289-8275)に相談してください。祝日や年末年始以外の月曜から金曜の9時から17時まで相談できます。
今日の放送の内容は以下のホームページで、文章でも知ることができます。
https://jp-ed-gcommunity.jimdofree.com/
来月の放送予定は3月21日(金)の朝8時5分頃から5分間ほどです。また聴いてくださいね。